2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧
「晋助、起きろ」 「…ん…」 肩に凭れる高杉の体を軽く揺すって起こせば小さな声を溢して隻眼の碧の目が開いた。 まだ意識がハッキリとしないのか眠そうに右目を擦るのに土方が笑みを溢して乱れた髪を直してやった。 「…十四郎、」 髪に触れる土方の手にすり…
路地裏で倒れている所を持ち帰られて土方家に居付いてから一週間が経った。 十四乃と名乗った頭が可笑しいと思った女は思っていた程に異常ではなくてどちらかと云うと極普通だった。 何をされるかと警戒したが特にこれといって何もない。ただ共に過ごしてい…
(※【蛟の守り神】の続きです) やっぱりか。 土方は重い体を引き摺って帰宅を急いだ。 銀魂高校に通う普通の高校3年生である土方十四郎はやたらと憑かれやすかった。 以前、あり得ない数のモノに憑かれてしまい家の裏の神社で蛟の神様を祀っている昔から通っ…
ゴロゴロ 頭、喉元、背中、至るところを優しい手つきが撫でる。 気持ちいいと勝手に喉がゴロゴロと鳴る。 「ふっ…気持ちいいかァ?」 上から優しい声音で声を掛けられ、 見上げると隻眼の男が柔らかく微笑んでいた。 高杉 晋助だ。 先日、 総悟から贈られた…
※紅桜から数ヶ月後の設定です。 神楽は定治の散歩から日が傾いた頃に万事屋に帰り着き、 習慣となったただいまという呼び掛けをして中に入るとソファに座っている人物に驚いて立ち尽くす。 「………」 「………」 「……何で、お前がここ…」 「………」 万事屋のソファ…
最近学校から帰ってくると段々と体が重くなる事が多くなったと感じる。 今も学校から帰って来て部屋に戻ると何故かドッと酷く疲れている。気分も余り良くないしどこか体調が悪い訳でもないのに最近のこの状態が可笑しいって嫌でも気付いてしまう。 可笑しい…
*** 母が夕飯の仕度をする為に下へと降りて行く後ろ姿を見送ってから土方はそうだ、と男を残して部屋を出ていった。 残された男は暫くすると僅かに瞼を動いたかと思えばゆっくりと、その目を開いた。 男、高杉は鼻を擽った嗅ぎ慣れぬ甘い匂いに意識を浮上…
※大学生の土方さんと訳有り高杉さん ※土方さんが若干ヤンデレ風で束縛酷いです。 ※土方さんの母親というオリキャラが出てきます。 キャラ崩壊激しいので苦手な方は回れ右でお願いします。 冬が過ぎ、春が来て蕾が開いて桜が咲き、何日もすれば儚く散って暖か…