◆高土
※本誌のネタバレあり
ピッピッ
と無機質な機械音が白しかない視界に大きく響く。
そこには他の音はなく、ただ水が打ったような静けさばかりが続いていた。
その白い世界に、髪も服も真っ黒な男と白いシーツの海の中で一際目立つ紫紺の髪を持つ男が存在していた。
紫紺の髪を持つ男は眼を閉じて微塵とも動かない。
その傍らに真っ黒な男はただその横顔を見つめて憂いた表情をしていた。横たわる男、高杉は先の戦いで3度目と…鳩尾を刺された。
一回目は朧により、致命所となって深い昏睡状態に陥り万斉の危機に目覚めた。
二回目では天ノ鳥船で天人共に何本もの槍や剣で串刺しにされ、本当に危なかったのだが朧の遺骨で何とか傷は防げたもののその命の灯火は余りにも儚く短いとされていた。
そして、今回の三度目だ。
虚により高杉はまたも、致命所を負った。これ以上、コイツを苦しめるな、とどんなに叫んでも信じてもいない神はやはり聞き入れてはくれないのだ。どれだけ苦しめば良い。どれだけ痛い思いをしながらコイツは諦めず立ち上がったと思ってる。
コイツが居なれければ、救くえなかった命がどれだけ救われたと思っている。
いい加減…落ち着かせてやってくれよ…。
そう願っても、どれだけ歯痒く思っていても、どうにもならない事もあるのだ。
土方は高杉を見つめて、苦渋に満ちた顔で碧の瞳から涙を零した。どうか、高杉を奪わないでくれ……。
END
高杉ーーーーーッッ!!!!!
お願いだから、生きて…!!血反吐を吐いてでも生きて…!!空○先生へのクレームの電話を掛けさせないで…!!!(泣)