◆高杉の独白。 (短い)
土方の肩を掴み、高杉はその顔を見上げた。
こんな時は自分が少々背が低い事に感謝した。
顔を隠そうとしても直ぐに阻止してその顔を拝めるから。
泣きそうな顔をしている。
そう気付いたときには高杉は土方を抱き締めていた。
土方が目を見開いて驚いているがそんなの気にしていられる訳がない。
想い人が涙している。
ただ突っ立って黙ってるなんて腰抜けのすることだろ。
相容れないからこそ、高杉はひどくこの男が愛しい。
手に入らないと言われたら何があっても手にしたいと思うのが道理。
あぁ…連れ去ってしまいてェな…。
なァ、お前が泣いていた理由が俺だと自惚れていいか…?
END