mikotoの呟き

美琴の小説、日記やお知らせ置き場です(*^^*)

◆気付けば。


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俺にとって朝の登校はいつも命掛けだ。

学校は家からちょっと遠く電車で1つ駅を越えなければならない。歩ける距離ではあるのだけどそうすると学校に着く頃には多少疲れてしまうから余程健康に気を使ってる人や運動が好きな人でなければ歩かないだろう。

 

ただ登校の為に平日の朝の電車に乗る度に善逸は歩いた方が良いんじゃないか?っていつも自問自答を繰り返してる。

 

今も自問自答してる。やっぱり歩いた方が良かったんじゃないのこれ?だってさ、今通勤ラッシュで凄い満員電車な訳でドア付近にいる俺は人と人に潰されてンの。

これが美人なお姉様方とかだったら良いけど(むしろ幸せだ)スーツ着てるオッサンばかりだ。死にそう。

 

凄く苦しい!!!ホントに歩いた方が良かったかもしれない!でも昨日も一昨日もそう思ってたけどやっぱり歩きたくないの!何で寂しく一時間弱もする距離を一人で歩かないといけない訳??それだったら学生らしく友達というのとキャッキャッウフフと楽しく登校したい。何が悲しくてぼっちで登校しないといけないんだ!

 

でもやっぱり電車ツラい!!たった一駅なんだけどその一駅が長いのだ。電車が線路を曲がる度に連れてその度に人に潰されてぐえっなんて情けない声が上がる。

 

そして、音が多過ぎる。

この惨状に苦痛を感じてるのは俺だけじゃなくて色んな所から音が聞こえる。苛立ってる音が一番大きくそのイヤな音がダイレクトに頭に響いて電車に乗ってるのもあって酔いそうだ。

 

グラグラしてきた頭にまだ駅に着かないの?!!って危険信号を送ってくる脳に焦る。このままじゃ倒れてしまうわ!こんな満員の中で意識を失うなんて冗談じゃない!駅に着いた瞬間、出ていく人の流れに流されて踏み倒されるに決まってるじゃんか!!朝から人に踏み倒されるって不幸過ぎるでしょう?!!

 

なんて思ってた矢先に次第に周りの音が聴こえなくなってきた。

 

あれ?なんか音が遠、い…?段々と体に力が抜けてきてあぁ、いよいよ意識が無くなってしまうのかと他人事のようにグラつく視界で目を閉じかける。

すると丁度駅に着いたのかアナウンスが流れてドアが開いた。力の入らない善逸は人の流れに流されて押されるがままに押し出されてホームに倒れそうになった。

 

人に踏み倒される心配はなくなったけど朝から地面と挨拶するなんて最悪だ…と地面とキスする衝撃に備えて目をぎゅっと瞑るとお腹に何か回されて倒れずに済んだ。

 

あれ?と思い目を開けて後ろを振り返った。そこには、

 

「え…宇髄、先生…?」

 

見上げる先には宇髄先生が居て善逸はビックリして目を見開く。倒れそうになった善逸を間一髪で助けてくれたらしい。お腹に回された逞しい腕が力の入らない善逸を未だ支えてくれている。

 

「小さいと潰されて大変だな」

 

支えてくれる腕は優しいのに口はホントに最悪だなコイツ!アンタは良いでしょうよ2メートルくらいあんだから!何を食べて生きていけばそんなにでかくなる訳??意味分かんないわ天井にぶつかってしまえ。

 

「ソウデスネ…」

 

口答えする元気もなくて適当に返すとおや?という顔をして宇髄が善逸をちゃんと立ち上がらせる。

一瞬立ち眩みがしてフラついたがそれを我慢して一応助けてくれた宇髄にお礼を言おうと口を開いたが言葉は発する事は出来なかった。

 

「わ、え、ちょっと?!何っ?!!」

 

宇髄は自分のカバンと善逸のリュックを片手で持つと片腕で善逸を持ち上げたのだ。

腕の所に丁度座る感じで持ち上げられて慌てて首に腕を回してしがみつく。背の高い宇髄に持ち上げれると見える景色が上から見下ろす感じでいつもと違って見えた。

 

てかこの持ち上げられ方ってまるで子供じゃねーか?!!!いや確かにまだ子供だけど?!!それでも高校生にもなってこれはないわ!!!人はそんなにいないけど見られてる訳で凄っい恥ずかしいンですけどぉ?!!!!

 

「ちょっと、宇髄先生降ろしてっ…!」 

「うるせぇよ。地味に暴れるな!具合悪いンだろーが。このまま学校向かうぞ」

 

確かに具合は悪いけど何もこの格好で学校に向かわなくても…!!絶対に目立つじゃん!!恥ずかしいって事が分からないのかこの野郎!!?

 

何を言っても降ろしてくれなかった宇髄はホントにこのまま学校に向かって善逸は色んな所から向けられる好奇の視線に耐えかねて宇髄の肩に顔を隠した。

なんて奴だ…俺の学校生活終わったぞ。絶対に噂になるし禰豆子ちゃんの耳にも入るじゃんか…。

メソメソしてるとガラッと引き戸を開ける事に顔を上げた。保健室だった。

 

「暫くここで休んでろ。担任には俺から言っておく」

 

ベッドに下ろされ、頭をグシャグシャにかき混ぜられながら言われて大人しく頷く。

抱っこされての登校はホントに死にたくなったが宇髄先生からはずっと心配してくれてる音がしてたから強く文句なんて言えない。

 

「あの、ありがとうございます…」

 

 小さく、だけど真っ直ぐに見上げてお礼を言うと宇髄先生はフッと笑ったかと思うと身を屈めて顔を寄せてきた。

整った顔が一気に近付いてきてドキッとする。

 

「な、何?」

「礼ならこっちな」

 

ちゅっ、と可愛らしいリップ音が鳴った。

 

え、は?てか…え?今、何したよコイツ。

セ、セクハラだ!ここどこだと思ってンの??ざけんなよ滅びろよイケメンがっ!!!!

 

ワナワナと赤くなって目の前の男を唖然と見つめるとしてやったりといった顔した憎たらしい男は再度俺の頭を撫でて今にも鼻歌を歌いそうな勢いで楽しそうに保健室を出ていった。

宇髄先生の音は凄く楽しそうだった。

 

 

 

 

 

 

具合が大体良くなり教室に戻って途中から授業に参加するとあっという間にお昼になった。

善逸はリュックからお弁当だけを持って教室を出る。進む廊下は騒がしく購買の売れ切れ前に急ぐ生徒が全力疾走していてそれを先生が注意していた。

階段を上がって屋上に続く扉を開けると青空が視界に広がる。

 

「おっせぇぞ!!!!」

 

青空に似合わない太い声に善逸は声の方に視線を向けると伊之助が日陰の方で胡座で座りながら善逸を睨んでいた。

 

「いや、お前がいつも早いだけだからね?」

 

伊之助の傍まで歩み腰を下ろすと扉が開いた。伊之助と善逸が振り返ると炭治郎といつものようにフランスパンをくわえた禰豆子で善逸は禰豆子を見つけるとだらしない表情になった。

 

「禰豆子ちゃん~!!おはよう!いやもうこんにちはかな?朝会えなかったから凄く会いたかったよ!!」

 

ハートを飛ばす勢いで話す善逸に炭治郎は苦笑いをしながら二人に近付き禰豆子と共に腰を下ろした。

今日もセーラー服な禰豆子ちゃん可愛いな、とデレッデレな善逸を炭治郎が禰豆子と自分の分のお弁当を広げながら声を掛けた。

 

「善逸、具合は大丈夫なのか?朝に宇髄先生から具合悪いから保健室で休んでいると聞いたんだけど」

 

宇髄。善逸はその名前を聞いて禰豆子を見つめて頬を染めていたのに一瞬にしてイヤな事を思い出した、とでも言うように顔をしかめた。

保健室での出来事を思い出したのだ。

 

「あぁ、うん…もう大丈夫大丈夫。電車に酔ってしまっただけだから心配しないで」

 

の割りには表情が可笑しいぞ善逸。と言う炭治郎に善逸は気にしないでイヤな事を思い出しただけ!って改めて宇髄に恨み言を頭の中で吐き捨てる。

 

お昼が終わる前にさっさと食べようと善逸も弁当を広げた。中身は栄養を考えたバランスの良いものばかりでいつもながら美味しそうだ。

 

「善逸のお弁当は今日も美味しそうだな」

 

天ぷらにかぶり付いてタレで頬を汚す伊之助の頬をハンカチで拭いてあげながら炭治郎が善逸のお弁当の中身を見て微笑む。伊之助が止めろと騒いでるがお構いなしの長男。流石だ。

禰豆子は玉子焼きを持った箸を兄に向けると気付いた炭治郎がパクっと口に含んで礼を言って禰豆子の頭を撫でる。

 

「うん、爺ちゃんがいつも作ってくれるから」

 

言われてお弁当を見下ろしながら善逸は小さく笑みを浮かべた。

善逸は訳合って孤児で親が居ないのだけど今一緒に暮らしている爺ちゃんが何故か引き取ってくれたのだ。

 

まぁ家に着いていけば爺ちゃんは剣道の道場の師範らしくて俺を跡継ぎにと引き取ってくれたのが分かった訳だけど。

弱い俺はいつも逃げてばかりで爺ちゃんを困らせて怒らせてばっかりだけど爺ちゃんはいつも厳しくして俺を見捨てる事はしなかったしいつも愛情の音がしていた。殴られてばっかで何回タンコブが出来たか知らないけど。

お弁当も購買で買うから大丈夫だよと言ったのに育ち盛りの男が購買だけなんて体に悪い!と何故か殴られてわざわざ毎朝早起きしてくれて弁当を作ってくれるのだ。

殴られた意味は分からないけど凄く嬉しかったのを今でも覚えている。

 

「良かったな善逸」

 

ニコニコとまるで自分の事のように嬉しそうに言う炭治郎に善逸は唐揚げを口に運びながらうん。と頷いた。

 

食べ終わる頃には昼休みも後半分の所で各々弁当を片付けてのんびりしてると校庭の方が何やら騒がしい。

禰豆子と伊之助が気になるのか二人がフェンスに近寄り校庭を見下ろすのに習って炭治郎と善逸も後に続く。

 

見下ろす先にはボールを自由に扱って綺麗に生徒をかわしながらドリブルしゴールインさせて生徒から歓声を浴びる、サッカーをしていた煉獄先生がいた。

走るのに邪魔にならないようにかいつもしてるネクタイを外し、ボタンを二個ほど外して汗を流す姿は何故かキラキラしている。

体育系は汗と泥でむさ苦しいイメージなのにそんなに事がない。アイドルが運動してるような光景のように眩しい。

太陽の日差しを浴びて黄金に輝く髪がキラリと光ってるように見える。あの綺麗な髪が地毛だなんて、煉獄先生は外国の血でも入ってるのだろうか。

 

善逸が隣に視線を向けると丁度煉獄先生がゴールインする所を目にしたのか炭治郎がキラキラと目を輝かせながら煉獄先生を熱心に見つめていた。

 

うん。煉獄先生カッコ良かったよな。伊之助が悔しいがやっぱりアイツスゲー…!!って興奮してるのもホントに煉獄先生って慕われてるなぁ…と実感する。善逸も煉獄先生は生徒に対して分け隔てなく接してくれる。何度も騒ぎに巻き込まれて大変な事が起きるけど煉獄先生はいつも大変だったな、大事ないか?って聞いてくれる。

風紀員のくせに騒ぎを直ぐに治められないのかって責められる事なんてなかった。人が良い煉獄先生は頼れる兄貴って感じでこの人に褒められたいからこの学園には歴史の点数が低い生徒は居ない。だから善逸もloveではなく、Likeで煉獄先生が好きだ。

 

でもそんな煉獄先生が唯一特別扱いしてる生徒が一人いるけど。

 

生徒とハイタッチしていた煉獄先生がこっちに気付いた。あ、と隣で声がした。煉獄先生がこっちに向けて笑顔を見せて手を振ってくれたのだ。

隣の炭治郎が頬を赤く染めながら手を振り返しているのに善逸は炭治郎が本当に煉獄先生大好きだよなぁって改めて思う。

 

「炭治郎ってさ」

「へ?うん?」

 

ホワホワ嬉しそうな炭治郎に善逸は言う。

 

「煉獄先生の事本当に好きだよね」

 

固定も否定の言葉もなくてあれ?と善逸が思うと炭治郎は耳や首まで赤くなって両手で顔を覆っていた。

 

「えっ?!ちょ、ちょっと炭治郎?!なんかごめんよ?!!」

 

今にも倒れそうな炭治郎を慌てて扇ぐと禰豆子と伊之助が不思議そうにこっちを振り返った。何でもない、と言うと伊之助はまた煉獄先生の方へ視線を戻して禰豆子は炭治郎にぴとっと腕に寄り掛かる。

 

心配してくれてありがとう禰豆子、兄ちゃんは大丈夫だよ。と炭治郎が禰豆子の頭を撫でるのに本当にこの兄妹は仲が良いなと微笑ましくなる善逸。本当は俺も禰豆子ちゃんと手を繋いだりとかしたいけどね!!!!

 

「…俺ってそんなに分かりやすいかな?」

「ん?煉獄先生の事?分かりやすいというか、俺は音が聞こえるから分かるというのもあるけど…でもそうだな、炭治郎顔に出やすいし」

 

恥ずかしそうに聞いてくる炭治郎に善逸は考える素振りで斜め上を見上げながら今までの炭治郎の反応を思い返してみる。

音で感情を分かってしまう俺には炭治郎がさっき煉獄先生を見ていた時に凄く嬉しそうな、こっちまで照れてしまうくらいのドキドキするような音が聞こえたのだ。その音を聞いてるとこっちまで幸せな気持ちにさせられるから本当に炭治郎の音は優しい。

 

「そんなに分かりやすいのか俺…」

「でも煉獄先生からも同じ音がするよ」

「えっ?」

 

煉獄先生と炭治郎が並んで話してると二人からは同じ音がするのだ。その音が重なりあって綺麗な音を奏でるのを聞くと二人は想い合ってる事が凄く分かる。

それを伝えると炭治郎は今にも泣きそうな顔ではにゃ…と花が咲くように綻ぶような綺麗な笑顔で微笑んだ。

 

 

 

 

 

長かった1日が終わり、明日から休日だ。

生徒は足早にそのまま帰宅する者とどこかに寄ってから帰宅する者で別れる。例外なのは大会に向けて練習中の運動部だけだ。

校庭から聞こえる掛け声に頑張ってるなぁと思いながら善逸は委員会の仕事である校内の見回りを終えて教室に戻り自分のリュックを持ち上げる。 

 

伊之助は病院に行くというひささんの付き添いでさっさと帰ってしまっていた。口は悪いが伊之助が里親のひささんの事を大事に思ってる事にこっちまでが嬉しくなる。山で暮らして猪に育てられたなんて想像できない暮らしだっただろうが愛してくれる人が引き取ってくれて伊之助は今幸せなのだろう。

炭治郎は煉獄先生の手伝いで残るみたいだし(多分そのまま一緒に帰るんだろうな)禰豆子ちゃんは同じクラスの真菰ちゃんと帰っていった。

俺は一人でこれから帰宅だ。禰豆子ちゃんと帰りたかったな…風紀員ではなければ一緒に帰れたのに。しゅんと落ち込みながら善逸は下駄箱で上履きから靴に履き替える。

 

昇降口を出ようとした所で善逸は一人の声に引き止められた。

 

「おい、そこのチビ」

 

しかめた面で善逸が声の方を向くと宇髄先生がこっちの方に向かいながら歩いてくる。

何で最後の最後にコイツに呼び止められるのかな?!!!ホンっトにツいてない!!!!!

 

「…何ですか?言っときますけど俺がチビなんじゃなくてアンタが規格外にデカいだけだからな!!」

「はいはい。てか今日は一人で帰るのか。いつものガキ供は?」

「炭治郎は煉獄先生の手伝いで居残り!禰豆子ちゃんは別の子と帰ったんです!伊之助はお婆さんの付き添いでもう帰ってますよ!」

 

俺はこれから一人で帰るんですが何か?!と宇髄を見上げて何も言わせんぞと威嚇する善逸。

 威嚇してくる善逸の頭を上から撫でるとぶへっと奇声が上がった。

 

「ふぅん?じゃあ一緒に帰るか」

 

「ちょっと!一々人の頭グシャグシャにしないでくれます?!あと一緒に帰るなんて俺は…、え?今なんて?一緒に帰る?」

 

何て事ないように平然と言うもんだから善逸は一瞬聞き逃しそうになったがん?と違和感を感じて先程の言葉を反復して思い返し宇髄を見上げた。

 

「何だよ。俺と帰るのに文句あんのかコラ」

 

どこのヤクザだよ。

折角乱された髪を整えたばかりなのにあ"ぁ?とドスの効いた声でメンチ切られてガシッ!と大きな手に頭を掴まれる。

文句言わせる気なんてねーじゃねぇかよ!!!理不尽!!!

 

「イエ、ウレシいデス」

「最初からそう言いや良いんだよ」

 

手が頭からやっと離されたがその腕は善逸の肩に回されてグイッと引き寄せられた。

そのまま歩き出したから宇髄につられて善逸も歩き出すが善逸は回された腕をぺちぺちっと叩きながら宇髄を見上げる。

 

「宇髄先生この腕は何ですか。邪魔です歩き難い」

 

このクソガキ!とピキッと青筋を浮かべる宇髄がこのまま首を絞めたろうかと不穏な事を考えてる事なんて善逸は露知らず。

しかしそんな事はせず宇髄は閃いたとばかりに笑みを小さく浮かべると少し身を屈めて善逸の耳元に口を寄せた。

 

「なぁ…帰る前に俺ん家上がれよ」

 

色気のある声音でそっと息を吹き掛けるように囁かれて善逸はバッと囁かれた耳元を手で押さえて赤く染まった顔で宇髄を信じられないと見上げた。

教師がこんな路上の真ん中で何を生徒に言ってるんですか?!!!信じらんないわコイツ!!!?

 

「仕事終わったんだしこれからはプライベートだから良いんだよ」 

 

 なぁ、ちゃんと送るし寄るよな?てかお前に拒否権なんてねーけどな。と先を進む宇髄にされるがままに善逸はこんな男に胸を締め付けられる事を悔しく思った。

 

俺は禰豆子ちゃんが好きな筈なのに、こんな筋肉の塊みたいな男にドキドキするなんて…どうかしてる!!!!

 

善逸が赤くなった顔を俯く事で隠そうとしてるみたいだったが宇髄からは耳や首筋まで赤くなってる事が丸見えだった。 

こんな生意気なガキにいつの間にか心を動かされて無意識に視線がいつも探していた。具合が悪いと分かればヒヤッとして一刻も早く安全な所で休んで欲しいと焦る。

 

けれどそう思う自分が嫌いではない。

 宇髄は更に善逸を引き寄せた。今度は文句を言う事なく善逸はされるがまま、宇善の懐で落ち着いた。

 

 

end

 

 

そして家に送ってくれたのは夜の22時頃だった。